【実施報告】シリコンバレーワークショップ!「テクノロジーで世界をより良くする」ための10日間同行レポート(前編)

2016.10.7

8月28日、ついに「Silicon Valley Workshop 2016 summer」が始まりました!1ヶ月前のキックオフを経て、それぞれの高まる期待を胸に、いよいよシリコンバレーへ旅立ちます。参加メンバーは最年少21歳の学生から27歳まで、若き才能に溢れた幅広いメンバーが揃いました。フィールドは違いつつもビジネスや研究で未来のイノベーターを目指す9名に、4名のリクルート技術メンターが同行する10日間のワークショップとなります。プログラムを通して、短期~長期目標で自分のキャリアを考え、最終日にはメンバーひとりひとりが「テクロノジーで世界をより良くするために」今後、自分が取り組んでゆくことをこの旅の成果として発表します。 今回は以下のスケジュールで、サンフランシスコの企業・研究施設への訪問や、エンジニアや研究者の方々との交流をさせていただきました。前・後編2本立ての、前編となる本レポートではそれぞれの訪問先でのエピソードや参加メンバーたちが学んだ気づきをお届けいたします!

8/29: スタンフォード大学
8/30: Recruit Institute of Technology、Stripe
8/31: コンピューター歴史博物館、Niantic, Inc.
9/1: Google、Twitter、Torre
9/2: 個別行動・課題制作
9/3: 成果発表

1日目
スタンフォード大学: 本質を追求する研究とビジネスの関わり方

日本の残暑から一転、サンフランシスコ市内は最高気温20度前後、涼しく乾燥した天気。年中通して過ごしやすい気候ではありますが、朝晩は風が冷たく羽織るものが必要です。初日となるこの日は、ワークショップ期間を通しての滞在先である市内のホテルから、南へバスで1時間ほどのシリコンバレーにあるスタンフォード大学へ向かいました!

DSC09375

Googleの創業者など数々のイノベーターを輩出した米国屈指の名門校であるスタンフォード大学では、様々な分野で最先端の研究が進んでいます。特にコンピューターサイエンスの分野では、たとえ失敗してでも学生のうちに1回は起業をすべきという風潮があったり、教授自身も学生の研究へ投資をするなど、ビジネスとの関心が高い大学として知られています。当日は緑に溢れた広大なキャンパスの中で、データ分析に関する2つの講義を聴講させていただきました。 1つ目の講義はコンピューターサイエンス科Peter Bailis助教授による講義。Peter助教授は「Stanford Future Data Systems」という研究チームの一員として、データ解析システムのデザインと実践について研究をされています。当日は「Next-generation Data-intensive Systems(次世代型データ集約型システム)」というテーマのもと、膨大なデータからいかに鍵となる情報を効率良く、早く見つけるかというご自身の研究についてお話しいただきました。

Peter助教授サイト
http://www.bailis.org

_4

2つ目の講義はコンピューターサイエンス博士課程学生のJustin Cheng氏より、「Information Cascades in Social Networks」というテーマでSNSに関する研究をお話しいただきました。SNS上での「Cascade(バズ投稿)」がどのように起こるのか、またそれらを投稿内容、時間、ネットワークといった要素で分析することによって将来的なバズの可能性を予測するといったことや、1度限りの大規模なバズ投稿に対して、定期的に繰り返される中規模なバズ投稿との違いについてお話しいただきました。

Justin氏サイト
https://www.clr3.com

DSC09550

専門的な研究内容ではありますが、プレゼンテーションから、お二人とも自身が本当に好きなことを徹底的に楽しみながら研究していることが伝わってくるのがとても印象的でした。特にPeter助教授は、IT企業で働いていたことはあるものの、まだ誰も足を踏み入れたことのない領域で失敗を繰り返しながらも、本質を追求していくことに最大の魅力を感じている。と、話されていたのが参加メンバーにとっては、とても刺激的な言葉となったようです。 その後はキャンパス内の見学をしながら、伸び伸びとしたスタンフォード大学の雰囲気を満喫。卒業生であり第31代大統領でもあるHerbert Hoover氏にちなんで名付けられたHoover Towerからの絶景(以下写真参照)にもすっかり酔いしれます。汗をかいても乾燥した風が心地よい気候もさることながら、そこで行われている研究内容にも知的興奮をおさえられない、初日から数多くのインプットを得られた1日となりました。

IMG_5939

2日目
RIT: テクノロジーが導く人間の幸せ

2日目はリクルートの人工知能(AI)研究機関であるRecruit Institute of Technology(RIT)へ。Google Research出身であり、データマネジメントとAI研究における世界的権威であるAlon Halevy氏が所長を務めています。 オフィスの窓から見渡せるシリコンバレーの突き抜けた鮮やかな空の色に見とれながら、Alon氏より人工知能とユーザーインターフェイスの融合や、テクノロジーの進化がもたらす買い物や働き方といった人間の未来の日常生活への影響についてお話しいただきました。AIの進化によるBotとのコミュニケーションでは、単なる1つの作業を行うのではなく、ユーザーの真の目的の実現へ導くことが今後重要になる、と考えるAlon氏。JoyBotというプロジェクトでは、個々のユーザーが幸せを感じた出来事を記録していくことで、人間の幸せをテクノロジーによって実現できる可能性についてお話しいただきました。未来の素晴らしい可能性に向かって、失敗を恐れることなく挑戦し、人々の幸せにつながるテクノロジーを作ってほしいというメッセージをいただきました。

DSC09668

講演後の懇親会では、Alon氏自らが作り方を説明してくれた、イスラエル料理のピタを美味しくいただきながら、RITの研究者の方々と楽しい時間を過ごしました。今は、参加メンバーにとって、就職か進学かという、今後のキャリアを考えるタイミング。研究とビジネスを必ずしも切り離すのではなく、柔軟にキャリアを考えること。「自分がワクワクすること」を大切にすることや、膨大なデータを扱える企業で研究することのメリットなど、現地の研究者から直接伺える話に、強く頷いている姿が印象的でした。

rit

Stripe: 勢いを体現する決済システムのオフィス訪問

続いてはウェブ・モバイル決済システム「Stripe」のオフィスを訪問。毎週12人が新入社員として入社してくるというまさに勢いに乗るStripeは、1週間前に引っ越してきたばかりのオフィスをご案内いただきました。

_3

1周すると全長400mあるフロアーを2つ持つ広々としたオフィスでは、機械学習、リスク管理、財務、デザインなどのチームごとにスペースが構成されており、「決済システム」を運用するための組織づくりが空間にも反映されていました。デスクや会議室の様子は機密保持のためにお見せできないのですが、各会議室ごとに動物の名前が付けられていたり、ひもを使ったオブジェや暖色で彩られた抽象画が所狭しと飾られていたりと、まるで友達の家に遊びに来たような雰囲気のインテリアデザインにも一同感心しっぱなしでした! 質疑応答の時間も設けていただき、創業者自身が起業の際に、ネット上で支払い額を受け取ることに多大な不便を感じたことがきっかけとなったことや、既存の強力なAPIを用いて柔軟に対応できる製品開発を行ったことによる急成長の要因、各国との決済に関するネットワークを活かした起業支援など、金融市場における会社の成長のスピード感と今後の戦略を感じるお話しをお聞かせいただきました。

3日目
コンピューター歴史博物館: そろばんから始まる2000年の歴史

コンピューター歴史博物館は、企業や起業家からの支援によって運営される世界最大規模の博物館です。展示は20のセクションに分かれ、そろばんから始まり2000年間のコンピューターの進化を実際にたどることができます。世界初のコンピューター「ENIAC」や、IBMによる世界初のディクスドライブ、アップルの第1号機「Apple I」、ATARIによる1972年のテニスゲーム「ポン」を含む歴代のゲーム機など、テクノロジー好きにはたまらない貴重な展示ばかりが並ぶ博物館です。館内に入ったそばから感嘆の声があがり、ひたすら記録用に写真を撮るメンバーや、じっと解説文を読み込むメンターなど、世代を超えて無邪気に盛り上がるひとときとなりました。

DSC09787

 

DSC09774

こうしてコンピューターの歴史を俯瞰して見ると、その時々の発明がすぐには社会に浸透しなくても、ギークたちが自分の信念をもって作り上げたテクノロジーが、やがて世界を変えていったことが分かります。パーソナルコンピューターの父と呼ばれるAlan Kay氏による言葉、「The Best Way to Predict the Future is to Invent it.(未来を予測する最良の方法は、それを発明してしまうことだ)」に感銘を受けたりと、参加メンバーにとっては、まさに今自分が日々向き合っているビジネスや研究の未来への可能性を感じられる体験となったようでした。


近日公開予定の後編では…
みなさんご存知「ポケモンGO」「Ingress」の開発元Niantic, Inc.、Google訪問など、盛り沢山の内容でお届け予定です!お楽しみに!

=========

現在、Silicon Valley WorkShop 2017 の参加者を募集中!!!

■応募締め切り
124日(日)  〜23:59 エントリー提出締切

■応募&詳細はこちらのページから
http://techlabpaak.com/siliconvalleyworkshop2017

=========